和歌山・熊野古道中辺路近くの古民家再生|宿泊施設への用途変更リノベーション
更新日:7月24日
和歌山県田辺市、世界遺産「熊野古道 中辺路」エリアの近くにある一棟の古民家。
もともとは専用住宅として使われていた建物を、今回ゲストハウス(宿泊施設)として生まれ変わらせるリノベーション工事を行いました。

熊野古道を訪れる国内外の旅行者が、ゆったりとくつろぎながら地域の魅力を感じられる場所を目指し、外観から内装、水回りまで幅広く改修。古民家ならではの落ち着いた雰囲気を活かしながら、宿泊施設として必要な快適性や機能性を高めています。
今回はその様子をご紹介いたしますので、最後まで読んでくださいね。
1. 熊野古道を訪れる旅人を迎えるゲストハウスへ
今回の計画では、住宅として使用されていた建物を宿泊施設へ用途変更することが大きな目的でした。
熊野古道中辺路周辺は、日本国内だけでなく海外からも多くの観光客が訪れる人気エリアです。
旅の途中でゆっくり身体を休められることはもちろん、宿そのものが旅の思い出になるような空間づくりを目指しました。
古民家特有の落ち着いた雰囲気や木の温もりは残しながら、現代の旅行者が快適に過ごせる設備やデザインを取り入れています。

2. 外観リノベーション|木質外壁と木塀で印象を一新
まず大きく変化したのが建物の外観です。
道に面した外壁には、木製サイディング 「Ow 縦張り」 を採用し、表面にはセルフクリーニング機能を持つ M-FECT塗装 を施工しました。
古民家らしい落ち着いた佇まいを残しながら、訪れた方が思わず目を引く外観へと生まれ変わっています。また、既存屋根は洗浄を行い、外壁も再塗装することで建物全体の印象をリフレッシュしました。

さらに新設した木製デッキと木塀も大きなポイントです。
木塀は熊野古道周辺に広がる山々の稜線をイメージしたデザインとし、地域らしさを感じられる外構に仕上げました。旅人が外に出て景色を眺めたり、ゆっくりと過ごしたりできる場所として、デッキスペースも宿の魅力の一つとなっています。

3. リビング・キッチンを交流の場へ改修
ゲストハウスでは、宿泊者同士の交流が生まれる共有スペースも重要です。
そこでリビング空間は大きく改修しました。

以前設置されていたコミック本やフィギュアの大型棚を撤去し、新たに木製造作収納を製作。
壁面には熊野古道中辺路の山並みをイメージした木製パネルを設置し、この地域ならではのストーリーを感じられる空間としています。木の優しい表情が室内全体に広がり、温かみのあるリビングへと変化しました。

玄関近くにはカウンターデスクも設けており、「旅の計画を立てる」「パソコン作業を行う」「コーヒーを飲みながら景色を楽しむ」といった使い方ができます。

キッチンも大幅にリニューアル。
吊戸棚を撤去することで圧迫感をなくし、壁面には fw+(羽目板) を使用したニッチ収納と飾り棚を設置しました。見せる収納としても楽しめるため、空間がより明るく開放的に感じられます。
また、コンロはIHクッキングヒーターへ交換。宿泊者が安心して利用できる設備となりました。
カウンター部分も改修し、カウンター下には同じく羽目板を施工することで統一感のあるデザインに仕上げています。

4. 和室を活かした落ち着きのある宿泊空間づくり
古民家ならではの魅力の一つが和室です。
今回のリノベーションでは、既存の和室の良さを活かしながら快適性を向上させました。
二面にある内障子は張り替えを行い、やわらかな光が差し込む心地よい空間へ。

さらに押入れだったスペースを活用し、近年人気の「ヌック」を新設しました。
読書をしたり、静かに過ごしたりできる小さなくつろぎスペースとして利用できます。
ヌックの壁面には KITOTEの飾り障子 を設置。障子越しの柔らかな光が空間を優しく照らし、和の趣を感じられる印象的なアクセントとなっています。

熊野古道を歩いた後、畳の香りと柔らかな灯りの中で過ごす時間は、宿泊者にとって特別な体験になることでしょう。
5. 洗面・トイレなど水回りの快適性向上
宿泊施設では水回りの快適性が重要です。
今回の工事では洗面・トイレも大幅に改善しました。
洗面スペースには木製造作の洗面台を新設。既製品にはない温かみがあり、宿全体のデザインとも自然に調和しています。収納スペースも確保し、使い勝手にも配慮しました。

また、トイレは従来の簡易水洗から、浄化槽+タンクレス水洗トイレへ改修。
併せて手洗い器も新設しています。
清潔感や利便性が大きく向上し、宿泊者が安心して利用できる環境が整いました。

リノベーション内容一覧
工事箇所 | 改修内容 |
外観 | Ow縦張り木製サイディング+M-FECT塗装 |
屋根・外壁 | 洗浄・再塗装 |
外構 | 木製デッキ・山並みをイメージした木塀新設 |
リビング | 熊野古道モチーフの木製パネル付き造作収納 |
キッチン | 吊戸棚撤去、fw+ニッチ収納、IH化 |
カウンター | 形状変更・羽目板仕上げ |
和室 | 障子張替え、ヌック新設 |
和室アクセント | KITOTE飾り障子設置 |
洗面 | 木製造作洗面台 |
トイレ | 浄化槽+タンクレス水洗トイレ、手洗器新設 |

6. 古民家の魅力を未来へつなぐリノベーション
古民家リノベーションは、単に古い建物を新しくする工事ではありません。その建物が持つ歴史や地域性を残しながら、新しい役割を与える取り組みでもあります。
今回のゲストハウスも、住宅として使われていた建物が、熊野古道を訪れる旅人を迎える宿へと生まれ変わりました。
木の温もり、和の落ち着き、そして現代的な快適性。それぞれをバランス良く取り入れることで、地域の魅力を感じられる宿泊施設になったと感じています。

まとめ
今回のプロジェクトでは、和歌山県田辺市の古民家をゲストハウスへ用途変更するためのリノベーションを行いました。
外観にはOw縦張りとM-FECT塗装を採用し、熊野古道の自然をイメージした木塀やデッキを新設。室内は熊野古道をモチーフにした造作家具やKITOTEの飾り障子、木製洗面台などを取り入れ、古民家らしさと宿泊施設としての快適性を両立しています。
地域の魅力を伝えながら、訪れる方が心地よく過ごせる空間づくりを目指したリノベーション事例となりました。
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古民家でお悩みの方へ
今回ご紹介したように、古民家は単なる「古い建物」ではなく、その土地の歴史や風景、人々の記憶を受け継ぐ大切な資産です。
一方で、宿泊施設への用途変更や耐震・断熱性能の確保、運営を見据えた動線計画など、古民家のリノベーションには専門的な知識と経験が欠かせません。
エムツービルダーズでは、新築住宅だけでなく、古民家再生や店舗・宿泊施設へのリノベーションも数多く手掛けています。建物の魅力を活かしながら、現代の暮らしや事業に合わせた最適なご提案を行っています。
「実家の古民家を活用したい」
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